Skankin' Sapphire! EN:スカパンクなアニソンが好きな人に薦めたい5枚+α

本当は前エントリにこれも入れこみたかったんだけど、思ってた以上に長くなったので、エントリを分けました。
WORKING!!』の『SOMEONE ELSEや、『アイカツ!』の『ダイヤモンドハッピー』など、スカパンクなアニソンに心惹かれるという人は意外と多いように感じる部分があって……勿論、作品込みの部分は承知の上だけど、これを機にスカパンク/スカコアな音楽も聴いてみて頂けないかなと、そういう体でゴリ推しするエントリとなっております。

まずは今回のエントリを書くキッカケとなった『トゥッティ!』に影響を与えたと俺が勝手に思っているPOTSHOTの1stアルバム。

Pots & Shots

POTS AND SHOTS (1997)/POTSHOT
POTSHOTは95年結成で05年に解散。13年に再結成して、たまにライブとかやってますな。今年20周年だ。
前エントリでウォーオーウォーオー歌うスカパンクバンドと言ったけど、要はシンガロングができるスカパンクということです。ノリが良くて親しみやすいメロディを極上のポップセンスでスカパンクに仕上げています。
どのアルバムもいいけど、このアルバムが特にPOTSHOTのよさが凝縮されている気がする。何よりRYOJIさんの今のバンド、RYOJI & SKA PUNK ZOMBIESでも披露される最早アンセムと言っても過言ではない『Clear』も収録されていることが大きい。個人的に大好きな『Radio』も入ってるし。
また、RYOJIさんは97年にTV-FREAKというレーベルをYOUNG PUNCHのボーカルのPANICさんと立ち上げ、スカパンク/スカコアバンドは勿論、STORMやWiTH MY FOOT、BANANA BOATなどの音源をリリース。オムニバス『TV-FREAK A GO GO』には、当時まだ駆け出しのゴイステも参加。当時のパンクシーンを盛り上げるのに一役買った。今もSKA FREAKSやRED CLAW SCORPIONSなどが所属。蛇足だけど、YOUNG PUNCHの初期の音源『NATURAL POP…LIFE!』と『WHERE IS THE OTHER SHOE?』も素晴らしいです。
日本のスカパンク/スカコアシーンを初期から引っ張り続け、今もシーンに君臨するPOTSHOTスカパンクに興味を持ったら一度は聴いてみてほしい1枚。

2枚めはそんなPOTSHOTと同じように初期からスカパンク/スカコアシーンを引っ張ってきたもう1つのバンド、KEMURIの2ndアルバム。

77デイズ

77 Days (1998)/KEMURI
KEMURIは95年に結成、07年に解散。12年に再結成し、現在、精力的に活動中。こちらも今年結成20周年ですな。記念として秋にLESS THAN JAKE、REEL BIG FISH、Skankin' Pickle(この為に再結成らしい)を呼んでライブやるらしいですよ。面白そうですな。
実を言うと、このアルバムというのは言い難い。というのは、1stの『Little Playmate』も同じくらいにいいアルバムだから。なにしろ、彼らのアンセムともいうべき曲に『Ato-Ichinen』と『PMA(Positive Mental Attitude)』という2曲があるんだけど、前者は1stに入っていて後者は2ndに入ってるんだよねw
そんなわけで選び辛いところだったけど、アルバム全体の出来として『77 Days』の方が僅かに自分の好みかな、ということでこちらにしました。正直、どちらでもいいと思いますw
KEMURIは音源もいいけどライブがとんでもなく素晴らしいので、前エントリで書いたように一度ライブを見に行ってもらいたいバンド。是非。

そんなKEMURIが、先に書いたように秋に呼ぶバンドの1つのLESS THAN JAKEの3rdアルバムが3枚めにオススメしたい1枚

Losing Streak

LOSING STREAK (1996)/LESS THAN JAKE
アメリカの代表的なスカパンクバンドの1つ。92年結成で継続活動中。フジロックで起こした大サークルモッシュはあまりにも有名。
このアルバムには、このバンドのキラーチューン『AUTOMATIC』が収録されている。ポップでノリがよく楽しいナンバーになっており、ツインボーカルによる掛け合いやご機嫌なホーンセクションは、このバンドそのものを表現したかのような一曲になっていて、結果、スカパンクの魅力がパンパンに詰まった珠玉の一曲。
KEMURIが去年、KISSやNOFXなどのカバーを集めて『KEMURIFIED』というアルバムを出したんだけど、LESS THAN JAKEからは『AUTOMATIC』。そりゃLESS THAN JAKEから選ぶなら『AUTOMATIC』だよなぁと納得のチョイス。
アルバム全体として楽しいアルバムで、聴けばスカパンクの楽しさが少しわかってもらえると思います。

ここまではスカパンク/スカコアの中では、スカ+メロコアなバンドを紹介してきましたが、次はスカ+ミクスチャーなバンドを。といっても、叫んだりするようなバンドではないですが。

SCANDAL!

SCANDAL! (1997)/SCAFULL KING
90年に結成し95年に解体するも翌年には再開。が、01年に活動休止。そこからはあまり精力的な活動はないが、11年に新作を出してからは、以前に比べて活動的になった……気がするw
音はいろんな音楽の要素をふんだんに取り入れつつも、スカパンク/スカコアと合わせ、しかしとっちらかることなくSCAFULL KINGの音に仕上げていて、センスのよさを感じます。メリハリもよく、スカパンク/スカコアのメロディやノリのよさ、疾走感が全く失われていないところも素晴らしい。もう10年以上前の音源だけど、今聴いても全く古臭い感じがしない。
そして、何と言ってもこのアルバムのラストナンバー『IRISH FARM』。
まぁスカ調じゃなくてアイリッシュ調なんですがw 名曲なんで一聴して頂ければ。
しかし、アイルランドの血なんて一滴も入ってないと思うんだけど、アイリッシュ調の歌を聴くとテンション上がるのはなんなんだろうな。

最後は女の子のボーカルのバンドを。

Honey I'm Lonely

Honey, I'm Homely! (1997)/Dance Hall Crashers
前エントリでも書いたように、初期段階でRANCIDのティムとマットが絡んでいたというこのバンド。
彼らのサイドプロジェクトとして89年に始まって、91年のRANCID開始と共に自然消滅状態だったそうだけど、思った以上に人気が出てしまって正式にバンドとして92年に発足した、とのこと。今もやってるのかしら……?
音は非常にポップで軽やかなスピード感のあるスカパンクに、ちょっと生意気そうな、しかし心地よい歌声の女子のツインボーカルがスパイスとなって、非常に気持ちのいいスカパンクサウンドに仕上がっている。
順番的に最後になったけど、スカパンクなアニソンを好きな人に薦めたい音源を出すとしたら、まずはこの1枚になると思う。きっと好きになってくれる……と思いますw
まぁ問題はこのバンドはホーンセクションがいないタイプのスカバンドで……いや、本当は俺も素直にSave FerrisYum! Yum! ORANGEを薦めときなさいよとは思ったんだけど、どうしてもこのバンド紹介したかったのでw
つーわけで、Save FerrisYum! Yum! ORANGEと共にお聴きください!w

あと、PUFFYスカパンクナンバー『Tokyo I'm on my way』という曲、クレジットはDexter Hollandです。前エントリで書いたスカパンクの名曲『What happened to you』のTHE OFFSPRINGですよ。PUFFYすげーなー。
PUFFYスカパラとのコラボの『ハズムリズム』や、アニメ『大江戸ロケット』のオープニング曲『大江戸流れ星IV』なども、彼女らのイメージと相待って素晴らしい出来。もし聴いたことがなければ、是非に。

と、書き終わってみると昔のやつばっかだな……。思い出補正もあるとは思うけど、どれもポップでノリがいいので、どれかは気に入って頂けるのではないかと、自己満足してます。